そもそも富泉ってどんなお店？そう思われる方が多いのではないでしょうか？

富泉の店長（高橋）は東京の老舗そば店にて１０年間の修行の後、
１９９７年、埼玉県川口市に、
昔はよくあったスタイル（お店売りと出前）で独立開業しました。

３年後の２０００年にお店と出前の両立に疑問を感じ、
出前専門のそば屋　富泉として再出発いたしました。

２００３年より出前専門店として培った蕎麦作りのノウハウを生かし、
通販での販売を開始させていただき現在に至ります。

皆さんがテレビや雑誌などで見聞きされる「美味しいそば」の知識は、
多分そば屋で「ざる」を食べる時だけに通用するものだと思います。

ご家庭では、そば屋で使用しているほどの大量のお湯で茹でることや、
大量の水で洗うことも難しいはずです。
また食べるまでに、どうしても少し時間が掛かってしまいます。
これらを考えると、テレビや雑誌などで言われている
「美味しいそば」をご家庭に持ってきても、
実は美味しく食べることは難しいのです。

実際、このようなそばをご家庭で温かいお汁のそばにしたら、
おそらくそばを茹でて食べ始める頃にはのびてしまいます。
富泉では、ご家庭で調理されて美味しいということにこだわっております。
また、お手軽に味わっていただきたいと考えております。

ですから材料にはこだわっておりますが、お店で一切、蕎麦はご提供しませんし、
○○産という地域限定の産地物でもございません。
さらには、通販専門のそばという特性上○○割り蕎麦といった売り方もしません。
富泉から言わせていただきたいことは、
「　通販に最適なそば　」という通販専門の蕎麦が有ると言う事です。
少々文章が長くなりますが、隅々まで読んで下さり理解していただければ幸いです。

そばは粉にして空気に触れると、そば本来の香り成分が時間と共に失われていきます。
そばの香りは命ですから、香りの高い挽きぐるみ粉を使用し、
食べていただく時の香りを大事にしております。
更科粉に比べると、香りの持続と言う意味では数段上です。
ただ本音を言いますと更科粉の方が通販・出前では扱いやすいのですが、
香りのないそばは食べていただきたくないので、やはり挽きぐるみ粉です。

そば粉をおおまかにわけますと、そばの実の中心部分（一番粉・
さらに高純度なデンプン質が更科粉）、中側（二番粉）、外側（三番粉）にわかれます。

「　挽きぐるみは粉　」は上にあげたものではなく、
外側にある甘皮まで含むそばの実をそのまま挽き込んだものを
「　挽きぐるみ粉　」といいます（まさに、そば、そのものです！）
まさに蕎麦そのものといった「　挽きぐるみ粉　」ですが、
実は通販や出前にはあまり向いていません・・

そばの打ちたてが美味しいと言われるのは
打ち立てのそばには水分が多く含まれているからであり、
時間の経過とともに水分がとんで食感が悪くなるためです。

それと、つなぎに使う小麦粉も関係しております。
そばは打ちたてですが、うどんは熟成が必要です。
これは麺の生地を熟成させることで
小麦粉に含まれるグルテンが拡散してきて、コシや旨みを増します。
うどんは熟成した方が美味しいのですが、つなぎに小麦粉を使ったそばは
小麦粉の熟成によってそば本来の味や食感が損なわれる可能性があります。

つなぎに使われる小麦粉の熟成をコントロールして、
そばの本来の味を引き出す必要があります。
ここが通販のそばの一番大事な部分と考えております。

富泉では美味しいそばを食べていただくことを使命と考えておりますので、
そば風味のうどんのような商品はお出ししたくありません。
ここに出前専門店として長年築き上げてきた富泉の真骨頂があります。

「打ちたて」の美味しさとは、麺の水分をコントロールすることと、
つなぎの小麦粉の熟成によっても、そば本来の味わいを無くさないことに尽きます。

茹でたてが美味しいのは、当たり前のように思われますが、
ご家庭では意外に難しいことです。
そば屋さんで運ばれてきたものをすぐ食べれば良いのですが、
ご家庭ではどうしても食べるまでに、
そば屋さんで食べるより時間が掛かってしまいます。
ご家庭で美味しく食べようとすると、伸びにくいことも必要になって来ます。
「茹でたて」とは、伸びていない美味しい状態を意味します。

富泉のそばは、茹でてからの時間がたっても、
美味しくいただけますよう、作ってありますので、
そば屋のように、専用のゆで釜や道具などがなくても、
美味しくお召し上がりいただけます！

富泉では「　三たて　」の美味しさにこだわり、
お店でお客様にお出しする作り方とは変えてあります。
通販に最適なそばを作ることに富泉では長年、挑戦してまいりました。